2016年07月01日

チケット発売情報(所信表明)/各方面への宣戦

「屁理屈」も「めんどくさい」も、おれがアガリスクに持ち込んだと思っている。おれはそう思っている。
小中と図書室にあるSFを読み漁り、筒井康隆に出会いメタフィクションを覚え、映画評論を読んで更に頭でっかちになり。
まあ間違いなくあの日々が今になっているのだ。
これは本当に敢えて言うやつだけど、ポップセルアウトウェルメイド遅筆野郎の冨坂だけじゃ、あれもこれも書けてないんだ。だから、アガリスクの作品は、アガリスクのものであり冨坂のものであると同時に、間違いなくおれのものでもある。
そして、だからこそ自信を持って言える。
そこら辺の遊び半分のメタフィクションとは訳が違うぞ。ポスト構造にもなってないただのパロディじゃ比較にならない。そして最高に笑えなきゃ、冨坂が書くコメディに太刀打ちできないぞ、と。
そうは思っていても、そもそも本気で向き合ってもらえない、理屈すら捏ねてもらえない「コメディ」というジャンル。
『ナイゲン』で「こんなウェルメイドが観たかった」と言われ『時をかける稽古場』のSF的革新性に誰も触れてくれず(どちらも人気で本当に嬉しいんだよ、というのは前提で)、正直なところ自分の「持ち物」に需要はなかったんだな、と思う日々でした。
でした。
だからアイディアから笑わせ方から「これだろ!」という作品をぶつけたコメフェスでの勝利は、「おれ達の作り方」と同時に「おれの作り方」が受け容れられた、その喜びがあった。有り体に言えば、「おれは間違ってなかった!」という芝居始めて、いや人生初めてくらいの自己実現でもあった訳、です。

前置きが長くそして回りくどい。以下本題。

2015年度サンモールスタジオ最優秀団体賞記念
アガリスクエンターテイメント第22回公演
『七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)/笑の太字』

東京公演2016年8月31日(水)〜9月4日(日)
大阪公演2016年9月9日(金)〜9月11日(日)
脚本・演出:冨坂友


タイトルも長いですが。コメフェスのグランプリ獲った作品を、『紅白』で最優秀賞獲ったサンモールスタジオで演ります(劇場間違えないでね)。ついでに新作も演ります。せっかくなんで(そして楽しかったので)ツアーもします。今度は大阪、お世話になるのはin→dependent theatre 1st。

チケットはこちらから。7.2の朝10時から稼働します。

相変わらず券種やら割引やら様々ややこしいですが、「日程前半」「平日昼間」「事前精算」の券をなるべく手数料のかからない手段(手売り推奨)で予約し、恒例の「貧民/大貧民割引」使うとインフレ著しい小劇場演劇(ほんとなんなんでしょうね)に一石を投じる価格になります。これが企業努力。
あ、また事前精算には色々特典もつきます。特に久々の「裏パンフ」復刻、、、を喜ぶ貴方は最古参。

最後に、新作『笑の太字』の話を。
おれは演劇における俳優複数チーム制が嫌いです。MUのハセガワアユムさんの言葉を借りると、チケット売るために出演者増やすのはシャブです。主催側が一番面白いと思うメンバーを「選択」して、それを提供するのが本来です。
新メンバーが増え、「二人芝居」という企画が持ち上がった時点で「揉めるだろうな」とは思いました。実際めちゃくちゃ揉めました。おれ個人も、企画者と劇団員とプレイヤーの間を揺れ動きまくりました。
白状しましょう、揉めた末の複数チーム制です。揉めた末のステージ数の振分けです。
この顛末については、いつか書くかも知れません(というか書いちゃうだろう)が、要するに「こんなヤバい企画、劇団員なら全員参加しなきゃダメだろ!」というコトです。

それでまあ、結果的に東京・大阪1ステージずつの、プレミア感漂ってしまったCチーム。当然売切れたらそれまでなのでお早目に。

アガリスクエンターテイメントは、まだまだここから先へ行く。拡大する。歴史は歴史で武器だけど、それを持つ以上「今」強さを見せなければならない。
だからこそ繰り返す。「屁理屈」も「めんどくさい」も、おれの持ち物だ。そこは譲らない。譲れない。
「おれを見ろ」、という気持が在ることは否定しない。



posted by 淺越岳人 at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 芝居 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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